睡眠中に呼吸が10秒以上止まる状態が1時間があたり5回以上繰り返される病気です。放置していると、血液中の酸素の濃度が欠乏することで心臓・脳に負担がかかり、脳梗塞・心筋梗塞などの重篤な合併症が起こる可能性が高まります

症状としては、いびき、日中の眠気、集中力や記憶力の低下などがあります。睡眠時無呼吸症候群は、治療によって劇的に改善することが多いので、もし当てはまる症状がある方はまず検査を行うことをお勧めします

検査方法

まずは一度受診していただき、もし睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、まずは診断のための簡易検査を行っていただきます。検査は、自宅に送られてきた検査機器を体に身につけて寝ていただくだけです。装着は非常に簡単ですので、説明書通りに装着して下さい。翌朝、検査機器を外していただき、元の箱に戻して送り返していただくと、検査結果が当院で確認できるようになります。

精密検査が必要な場合

簡易検査の結果、睡眠時無呼吸症候群が疑われるものの診断には至らなかった場合は、「ポリソムノグラフィー(PSG検査)」と呼ばれる精密検査を行います。こちらも簡易検査と同様に、自宅で検査可能です。

CPAPとは

検査の結果、AHI(1時間あたりの無呼吸や低呼吸の回数)が20以上であった場合は、CPAPによる治療へと進みます。CPAPとは、「Continuous Positive Airway Pressure(持続陽圧呼吸療法)」の略で、専用のマスクを装着し、睡眠中に機械から加圧した空気を送りこんで気道が閉塞するのを防ぎ、無呼吸になるのを防ぎます。

CPAP装着を開始してすぐに熟睡感が得られたなどの効果を感じる事が多く、日中の眠気もだんだんなくなってきます。最初はCPAPを装着していると呼吸しにくい感じがすると思いますが、数日〜数週間で慣れることが多いです。

CPAP以外の有効な治療

肥満があると、首周りの脂肪が気道を圧迫し、睡眠時無呼吸症候群の原因となります。そのため、ダイエットによる肥満の解消は、睡眠時無呼吸症候群の改善に非常に重要です。また、横向きに寝る、寝酒をやめる、などでも無呼吸の改善が期待できます。

オンライン診療の活用

睡眠時無呼吸症候群は働き盛りの30〜60代の男性に多く、仕事が忙しくてなかなかクリニックに通院する時間が取れない方には、オンライン診療をお勧めしております。オンライン診療であれば自宅以外からでも受診できるため、仕事の休憩時間などを利用して受診することも可能です。オンライン診療の利用できるクリニックをお探しの方はぜひご相談下さい。