不眠症は「睡眠障害」の一つで、夜間の睡眠を十分に取ることができず、日中に眠気を感じたり注意力が散漫になる、体がだるいなどの体調不良が起こる状態を指します。しかし、不眠症と思っていても、他の原因による睡眠障害が起こっている場合もあります。

まずは、問診などで不眠症の原因を探し、原因があった場合はそれに対する治療を行うことが必要です。

不眠症

ストレス、生活習慣の乱れなどが原因となりますが、夜間のスマホのブルーライトが脳を覚醒させるため、近年は夜間のスマホの使用も原因として多くなっています。まずは生活リズムの改善やストレス管理などを行った上で、必要な方には薬による治療を行います。睡眠薬には、依存性があったり、認知症になるリスクを高めることが報告されているものがありますが、当院ではそれらの副作用の可能性が少ない新しいタイプの睡眠薬を中心に使用します

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が止まるたびに体が覚醒し、中途覚醒が頻繁に起こります。「いびきがうるさい」「寝ているときに息が止まっている」と言われる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群を放置すると、高血圧・糖尿病・不整脈などの心疾患、脳卒中などのリスクが高まります。当院では睡眠時無呼吸症候群の検査や治療も行っていますので、詳しくはこちらをご覧下さい。

むずむず脚症候群

足の不快感のため眠れない睡眠障害です。レストレスレッグス症候群とも呼ばれます。原因が不明なことも多いですが、鉄欠乏性貧血・妊娠・透析・カフェインやアルコール・喫煙などが誘因となることがあります。生活習慣の改善などで症状の改善がなければ、薬による治療を行います。

その他

これらの他にも、うつ病などの他の病気や、ステロイドなどの薬の副作用でも睡眠障害を来すことがあります。問診や診察に加え、必要に応じて血液検査や画像検査を行いながら原因を探していきます。